IH技術の幅広い分野での適用を考えた場合、屋外や水回りでの使用を可能にする防水性や加熱の高効率化を達成する形状・構造を持ったIHコイルの開発が課題となってきます。通常のマグネットワイヤーを撚り合せたリッツ線では、防水性はありません。そのため屋外使用の電気機器にIH技術を導入しようとした場合には、結露・凍結等の防水対策が必要であるため、現行のIHコイルをそのまま適用することは出来ません。
また、IHヒータは、被加熱物そのものを加熱するため、他のどの電気式ヒータよりも熱損失が小さく、省エネ効果が期待できるヒータではありますが、IHコイルの形状・構造によっては、被加熱物の加熱効率に差が出てくるという課題があります。
当社では、今後IH技術が、幅広い分野で適用されることを想定し、防水性、高効率化を実現する次世代対応型のIHコイルの研究開発を進めております。
(本研究開発事業「次世代対応型(防水性・高効率)IHコイルの試作開発」は、経済産業省ものづくり中小企業製品開発等支援事業に採択されました。)